産学官民連携部会MANGO 総会及び4月例会レポート

2019.5.7

 

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2019年度で第9期となる産学官民連携部会MANGOの総会及び4月例会が、4月24日に宮崎大学まちなかキャンパス(若草通内)で開催された。MANGOは、宮崎県中小企業家同友会(以下、同友会)の部会として2011年11月に発足。その名の通り産学官民が連携し、ビジネス創造のための勉強会を中心に活動しており、毎回自由度の高い例会を企画している。

 

第9回 定時総会を開催

 

第一部は定時総会を行なった。MANGOの例会には特に会員ではない人も参加できるため、議案の審議、採択は事前の運営委員会で済ませており、総会は前期の活動の紹介と今期の活動方針を発表するだけの簡易的な内容だ。議長や書記も置かず、20分間だけ会長である私が話をした。前期も多彩な企画が多く、例会は毎回多くの人が参加し、順調に活動を継続しているが、本来のビジネス創造、雇用創出という目的から少し外れているのも否めない。これは、例会参加者が極端に減少した三年前の状況を打開するため、あえて方針を転換した結果であるが、順調に例会が開催できている現状において、そろそろMANGOの存在意義に照らした活動に軌道修正するべきだという意見が、運営委員からも上がっている。これを受け総会では来期の活動方針として、より産学官民の連携を強化しビジネス創造へ具体的に繋がる活動を計画していくことを発表した。

 

第二部からは通常の例会に戻り、「地域や社会に必要とされる道場経営を目指して」と題して正道会館宮崎支部の支部長であり、株式会社OSCの代表取締役、大矢秀二氏が経営体験を話した。大勢の会員がいる道場を運営しており、大きなイベント等も度々開催しているので、人前で話すことは苦手ではないはずだが、経営体験を整理して60分間も話し、人の学びの題材にしてもらうということは初めての経験なので、事前に何度か練習を重ねて挑んだ。その甲斐もあり、適度な緊張感もあり、話もとても整理されていて聞きやすい報告だった。大矢氏は国富町出身で1966年生まれ。2016年に法人化した株式会社OSCでは、空手道場である正道会館宮崎支部、キックボクシングやボクシングを教えるダイヤタイガージム、筋トレやボクササイズができるスポーツジムフェニックス(会員数約六百名)、そしてM-スマイル整骨院を社員8名と共に運営している。空手に出会ったきっかけから、道場開設(1994年)、そして道場経営が本業になった経緯を豊富な写真と共に紹介した。道場開設当初から続いていたK-1の流行や格闘技ブームに乗り、順調に道場を運営、拡大してきたが、法人化したことにより経営課題が見えてくるようになった。格闘技ブームの終焉、少子化に伴い、会員が減少。また同時に指導員不足、活躍する若手選手の育成や経営幹部の教育も課題だ。

 

 

また、今回の経営体験報告を行うため、課題を整理する過程で発見できた強みもある。格闘技施設としては全国トップクラスの設備を持ち、今いる社員は皆が優秀であること。そして、人口は減少し、格闘技ブームは去ったが、一方で健康志向は高まっており、女性の活躍推進機運の向上や「働き方改革」によって自分への投資の時間が増えているのもチャンスに変えることができる。大矢氏は最後に、これからの展望を熱く語った。正道会館や整骨院を通して、健康寿命と運動寿命を延ばし、地域と社会に必要とされる場をつくっていきたい。そして社員が経済的に豊かになり、いきいきと働き、生きがいを感じる会社にしていきたい。そのためにも、これからは経営者としての修業もしっかりやっていきたい。そして、座右の銘「言い訳は勝者にはない言葉なり」の言葉で報告を締めくくった。

 

 

大矢氏の経営体験を聞いて感じることは、格闘技ブームという背景もあるが、好きなことや得意なことに真剣に向き合ってきた姿勢がこれまでの発展に繋がっていることだ。悪く言えば場当たり的ともとれるが、顧客(会員や道場生)のニーズに応えて適切に対応してきたとも言える。そして現在、外部環境の変化に伴い、経営戦略を見直す必要性をしっかり捉えている。長寿企業は、事業ドメインの見直しや業態変化を何回か経験する。大矢氏の道場も開設して四半世紀が経ち、ニーズの多様化や人口構造の変化に伴い、今まさに新たな展開を求められている。

 

津波から逃げる&生き残るコードフォーミヤザキ

 

第三部は、「津波から逃げる&生き残る」というテーマで、株式会社ポップミックス代表取締役の山口和子氏が話をした。山口氏の会社(事業)の話ではなく、自身が中心になって立ち上げた Code for Miyazaki(コードフォーミヤザキ)という活動の紹介だ。「地域の課題をIT技術で解決する活動」の宮崎版として昨年11月に十数名のメンバーで開始した。これまでメンバーでディスカッションを重ね、最初の活動テーマを「津波から逃げる&生き残る」にした。海に面した宮崎市は、南海トラフ地震が起きると20分以内に東日本大震災クラスの津波が来る可能性があると言われている。地震や津波等の災害を通知するサービスは既に存在するが、問題なのは「とにかく逃げろ」と強く指示するサービスがないこと。これをアプリで実現できないかと試行錯誤していると言う。また、始まったばかりの活動で、資金面をはじめ多くの課題もある。メンバーや協力者も募集している。

 

 

 

 

産学官民連携部会MANGOの例会では、同友会の例会のようにグループ討論の時間を設けないことも多いため、必ず交流会を実施する。つまり「飲み会」なわけだが、ここで例会の感想を語り合ったり、参加者同士の紹介をしたり、交流を深めていく。この日も非常に多くの人が参加し、報告者の大矢氏や山口氏を囲んで大いに盛り上がりを見せた。大矢氏は、初めての経営体験報告を行い、自分自身が一番勉強になったと感動したことを熱く話してくれた。

 

 

このように2019年度も順調なスタートを切ったが、MANGOに求められる意義や成果は何であるかを見つめ直し、産学官民が連携してこそ実現できる取り組みに挑戦し、今期はさらに活動を充実させていきたい。

 

 

次回例会のご案内

 

次回の産学官民連携部会MANGOの例会は、同友会に青年部を立ち上げようと精力的に活動している若き経営者の二人に話していただきます。第一部は「美容業界の常識と非常識」と題して株式会社ビューフィールド常務取締役の前島崇志氏に、世間に山のように溢れる美容の情報のどれが一体正しいのか、本当に必要な美容ケアとは、等のような話と共に、自身の経営体験とこれから目指す会社づくりについてお話ししていただきます。

 

第二部は株式会社カーオレンジ代表取締役の南平義春氏に「永久に人材に困らない会社にしてみせる!」と題して同友会に入会して自身が変わった体験、そして企業経営や趣味のサッカーの活動がどのように変化していき、これから何を目指しているのかを語っていただきます。

 

産学官民連携部会MANGOの例会は、どなたでもご参加いただけます。同友会の学びを「ちょっと覗いてみたい」という方も大歓迎です。

 

ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

文・構成・撮影:

竹原 英男

TNAソリューションデザイン株式会社 代表取締役

宮崎北支部・理事・増強本部長・産学官民連携部会MANGO会長

 

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本資料は同友会の会員がゲストや非会員を訪問したり、入会や例会参加をお誘いする際に活用していただくために試験的に増強本部が発行しています。PDFファイルをダウンロードできますので、印刷する等としてご活用ください。