第17期「経営指針をつくる会」第4講レポート

2019.6.12

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21世紀型企業づくりの課題をつかむための内部環境分析

 

 経営理念、経営方針(中期的戦略論)、経営計画(短期的戦術論)から成る経営指針の作成を強く推奨する宮崎県中小企業家同友会(以下、同友会)では、毎年「経営指針をつくる会」という講座を企画運営しており、今年度は17期目となる。朝から夕方まで丸一日かけた講座が6回、一泊二日の講座が2回、計8回の講座を約9ヶ月かけて受講する。このなかなかストイックな第17期の「経営指針をつくる会」も、5月18日は第4講目となり、「21世紀型企業づくりの課題をつかむ(2:内部環境分析)」と題して、「社員の創意や自主性が十分に発揮できる社風と理念が確立され、労使が共に育ち合い、高まり合いの意欲に燃え、活力に満ちた豊かな人間集団としての企業(かなり欲張りな文章だが…)」づくりに向けて自社の現状を知り、実戦に向けて課題を掴むために学び合った。

 

 

社員が豊かで明るい将来を描ける会社なのか

 

 午前中は予習課題であった「社員の思いを聞く(社員アンケート」や社員の年齢構成表、採用と定着の表(社員の採用した年と退職した年を記載する表)を元に、サポーターに質問されながら受講生が現状を話し、それに対して様々な指摘や意見を受けるという形で進んだ。社員の年齢構成表は、5年後、10年後に社内の年齢構成がどのように変化しているのかが見えるし、採用と定着の表を見れば離職が多い年とそうではない年に何が起きたのかを分析すると、自社の課題がより明確に見えてくる。

 

 

労働市場と働く環境の変化

 

 昼食休憩後は、「人が育つ会社の基盤づくり ~労働市場と働く環境の変化~」と題して、社会保険労務士法人ALX代表社員の井手真弓氏が二時間の講義を行った。人手不足の状況から、国がどのような政策を打ち出し、その結果として労働市場は今度どのようになっていくのかを数値に照らして推測すると、5年後、10年後は今とはまた全く違う経営環境になっているのは間違いなく、それを知らずに経営するのは非常に恐いことだ。また、「働き方改革」で知られるように、労働法制は従来の常識を全否定するくらいの抜本的な改革を目指しており、今後ますます法整備が進むと、生き残れない企業も出てくるのではないかと思われる。しかし、労働環境の改善や生産性の向上、そして働きやすい職場づくりへの取り組みは、法が定めるからという理由ではなく、社会が必要としていることであり、積極的に取り組むことにより企業の活力や競争力の源泉である有能な人材確保、育成、定着に繋がっていく。講師の井手氏は「こうした取り組みは、企業にとって『コスト』ではなく『明日への投資』として積極的に捉えるべきである」と語った。

 

 

自社の将来を描き、人が育つために

 

 その後のグループ討論では、「自社の将来を描き、人が育つために何をすべきかを考える」と題して受講者の10年後のビジョンを共有し合った。建設業の人は、県内シェア最大となるべく努力をし、価格決定権や納期を元請けに指示される業界の常識を変え、社員旅行の復活や週休二日制等の労働環境改善が実現しているという夢を語った。キャリアコンサルタントや産業カウンセラーの仕事を法人化しようとしている人は、社会における職業の重要性や業界の発展に対する思いが強い一方で、自社の未来像を明確化できていないことをサポーターに指摘され、それが経営者としての「自信のなさ」に起因していると気づきを得たようだった。最後に、「我が社の5年後を描く」と題して受講生それぞれが自身の夢を発表して第4講を締めくくった。


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文・構成・撮影:
竹原 英男
TNAソリューションデザイン株式会社 代表取締役
宮崎北支部・理事・増強本部長・組織強化連絡会議委員
産学官民連携部会MANGO会長(兼担当理事)
広報委員会担当理事・青年部設立準備会担当理事

 

 

本資料は同友会の会員がゲストや非会員を訪問したり、入会や例会参加をお誘いする際に活用していただくために試験的に増強本部が発行しています。PDFファイルをダウンロードできますので、印刷する等としてご活用ください。