産学官民連携部会MANGO5月例会 第二部レポート

2019.6.17

 

 

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永久に人材に困らない会社にしてみせる!

自動車とサッカーの融合

 

 「永久に人材に困らない会社にしてみせる!」というかなり強気のタイトルで話してくれたのは、株式会社カーオレンジ代表取締役の南平義春氏。会社経営において「永久」と言い切れることがはたしてあるのだろうかと疑問に思うが、サブタイトルは「自動車とサッカーの融合」であり、ますます話の展開が読めないところが余計に興味をそそる。5月23日に宮崎大学まちなかキャンパスにて開催された宮崎県中小企業家同友会(以下、同友会)の産学官民連携部会MANGO5月例会の第二部は、どんな話になるのだろうかと若干の不安と期待が入り混じる空気の中でスタートした。

 

 

 株式会社カーオレンジは2007年に創業し、2015年4月に法人化。翌年には田野町の国道269号線沿いに中古車販売店を開業し、九州運輸局認証工場として板金塗装、車検、コーティング、クリーニング等のサービスを提供している。代表の南平氏は取引先の誘いで2016年3月に同友会へ入会。現在は青年部設立準備会の主力メンバーとして精力的に活動している。

 

サッカーチームの運営が自社の経営に活きた

 

 南平氏の話は自己紹介から始まった。26歳で結婚し、長男が誕生。そのタイミングで義理の父の工場を間借りして個人事業を開始。こんな簡単な紹介で、話は早速サッカーの話に移る。サッカーは20歳を過ぎた頃に友人と遊びで始めたのがきっかけで、半年程が過ぎると結構な人数が集まり、翌年には社会人リーグに登録するまでに至った。本格的にチームの運営に入ると、所詮遊びで集まったメンバーを統率し、組織として活動していくことの難しさに直面する。リーグに登録しているため、試合の運営や審判等を各チームが持ち回りで担う必要があるが、協力しないメンバーがほとんど。その頃はそんなメンバーに腹を立てていたが、今思えばリーダーである自分がメンバーに対して納得してもらえるような説明ができていなかったと、その当時の未熟さを振り返る。16年が経った現在でもチームは活動中であり、南平氏は宮崎市サッカー協会第1種(社会人)委員長も務めている。サッカーチームの運営を通して、組織運営の難しさを学び、それが現在の会社経営に活かされていると言う。

 

 人前で自身の経験を報告するということに慣れていない南平氏は、何度か打ち合わせや練習を重ねてこの講話に挑んだ。しかし、「本番に強い」と評されるだけあって、当日は素直に自然体で話し、会場はリラックスムードに包まれ、時折笑いが起きる良い雰囲気だった。株式会社カーオレンジの社員の方も何名か参加しており、熱心に社長の話を聞いていた。

 

 

経営者としての自覚

 

 話は会社経営と同友会との出会いについて展開した。取引先の勧めで「お付き合い」のつもりで入会した同友会であったが、社員が定着してくれるかどうかという不安を例会で相談した時、内部環境を整える必要性をアドバイスされ、それが法人化のきっかけとなった。経営者が学ばなければならないことに気づくのは、人それぞれのタイミングがあるが、南平氏の場合は法人化と同友会への入会がほぼ同時期のため、最初から会社を成長させ、社員が安心して働ける職場づくりを視野に入れていることが素晴らしい。肝心な事業についても具体的な数値を示し、現状の業績と課題をしっかりと分析できている。

 

 

サッカーをビジネスに繋げたい

 

 最後に、自社のこれからの展望を話してくれたが、話は再びサッカーに戻る。タイトルどおり真面目にサッカーをビジネスに繋げたいというのが南平氏の展望のようだ。話を要約すると、地域にジュニアサッカークラブを設立すると、送迎や運搬等で自社の専門である車両を使え、保険代理店やトレーナー、理学療法士、IT、不動産等々いろいろな業種の人に手伝ってもらわなければならない。つまり様々な業種がビジネスとして関わることができ、子供達は人格的にも成長し、その親御さんは客になる。成長した子供達は社会人サッカーチームに参加し、人材の創造と循環は繰り返され、ひいては関わった会社が「永久に人材に困らない会社」になるんだと持論を展開した。会場は笑いに包まれたが、同時に妙に納得させられた。

 

 サッカーが大好きな南平氏が楽しそうに話をするので、趣味を仕事に繋げたいだけのようにも受け取れる話だが、これは地域社会にコミュニティーを作り、地域の力で子供達を育成し、地域に貢献すると共に異業種ネットワークを構築するという素晴らしい発想だ。自身が経験してきて、それなりの成果を上げてきた活動を、社会的意義に照らして自社の活動として取り組むという姿勢も素晴らしい。地域を愛し、地域の課題に向き合ってきた南平氏の素直さが生んだ発想であり、まさにこれからの時代に求められる地域に根ざした中小企業の在り方の一つであるのかもしれない。

 

青年部設立へ向けて

 

 現在、宮崎同友会の中に青年部を作ろうと、青年部設立準備会が設置され、若手経営者をどんどん巻き込んで活動を拡大している。この動きのきっかけとなったのが、都城で開催された昨年の経営フォーラムにおいて座長を務めた南平氏だ。熊本の元青年部の部長を報告者に招致し、同世代で学び合うことの必要性を痛感した彼は、組織を作るために精力的に活動すると共に、自身の経営にもますます厳しく向き合うようになった。 

 

県北支部と青年部設立準備会の合同例会で報告が決定

 

 8月8日に日向市で予定されている県北支部と青年部設立準備会の合同例会にて、南平氏が登壇することが決定した。またまた強気なタイトルであるが、経営体験を中心に自社分析をさらに深く掘り下げ、さらにブラッシュアップされた話が聞けるのは間違いない。

 

 


 

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文・構成・撮影:

竹原 英男

TNAソリューションデザイン株式会社 代表取締役

宮崎北支部・理事・増強本部長・組織強化連絡会議委員

産学官民連携部会MANGO会長(兼担当理事)

広報委員会担当理事・青年部設立準備会担当理事

 

本資料は同友会の会員がゲストや非会員を訪問したり、入会や例会参加をお誘いする際に活用していただくために試験的に増強本部が発行しています。PDFファイルをダウンロードできますので、印刷する等としてご活用ください。