第4期みやざき共育ち同友塾 第3講レポート

2019.6.29

 

 

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宮崎県中小企業家同友会(以下、同友会)が主催する第4期みやざき共育ち同友塾(以下、共育ち同友塾)の第3講が6月7日に宮崎市清武文化会館にて開催された。共育ち同友塾とは、その名のとおり同友会理念を元に経営者だけではなく社員(特に幹部やリーダー)も共に育ち合うことを目的に、その期のテーマに沿って学ぶ場である。1期目に「経営指針に基づく全社一丸体制づくり」、2期目に「社長と幹部・リーダーの指針作成・実践」、3期目に「幹部・リーダーがPDCAサイクルを回す力をつける」をテーマにしてきたが、今回の第4期目は「参加者同士の関わり合いを深め、相互のディスカッションにより点検・助言の場をつくり出す」ことにより、さらにPDCAを回す「実践力」をつけることを目的にしており、一回5時間、半年間で計6回(第一講~第五講+まとめ)の講座で構成されている。

 

4月に開催された第4期の第一講は、自社の現状の把握と課題の抽出を行い(Doyu Activity Report File No. 014 参照)、第二講では社内プロジェクトの企画案を出し合い意見交換をした(Doyu Activity Report File No. 016 参照)。私は、デザインコンサルティング事業部のリーダー、入社8年目で25歳の女性と共に参加しているが、前回までは正直なところ、かなりモヤモヤとした気持ちを持ち帰る講座だった。

 

講座の内容は、5時間の中に講義やディスカッション、企画案や決意表明等の発表等で構成されているが、それぞれにかなりの時間をかける。せっかちな性格の私は、そこに多少のストレスを感じている部分があった。しかし、日常の業務とは違った角度からの勉強をする社員にとっては、必要な時間だということも理解できる。社内プロジェクトは「プロジェクト計画作成基礎シート」が準備されており、かなり細分化された項目を埋めなければならないため、参加した社員は頭を抱えて悩む部分も多く、かなり勉強になっているはずだ。事実、当社の社員からもそう聞いている。なのに、なぜモヤモヤするのだろうか。このことは前回のレポートでも触れたが、今回の第三講の前日に、別の社員から連絡を受けたことで理由が少しだけ解明できたような気がする。

 

 

社内プロジェクトは、参加しているリーダーが一人で実施するのではなく、原則として全社で取り組めるプロジェクトにすることが条件であるため、立案の段階から他の幹部やリーダーと社内で相談しながら考えていく。私はその社内でのミーティング等にはあえて参加していないが、別の社員がそこで感じたのは、「社長の正解を探している(社長が認める内容にしなければならないという意識が強すぎる)」ということと、そのためにかなりプレッシャーを感じていることらしい。前日の別の社員からの連絡は、「彼女はとても頑張ってる」ということを伝える内容であったが、会話をしている中でこれらのことを感じ取ることができた。

 

確かに、他社の社員と共に参加するため、「どこよりもレベルの高いプロジェクトを立案するべきだ」という私の心の奥底にある競争心のようなものがあることに気づいた。また、「非常に多くの時間を費やすのだから、真剣にやらなくてはならない」という気負いもあったような気がする。一方で、仲間を信じて、任せるべきとこは任せ、楽しく学び合おうという意識は明らかに薄くなっていた。

 

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。

話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。

やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。

 

山本五十六の名言として有名な言葉であり、日頃の経営において十分に理解して実践しているつもりだったが、少し状況や距離感が変わると、出来なくなってしまうものである。言葉として理解しているとか、方法論として知っているという問題ではなく、心から思えることができるか、その心に曇りがないかを自身に問い続ける必要がある。第三講はこのことを念頭に置き、受講してみることにした。

 

 

 

各社の社員によるプロジェクト企画案の発表、社長も含めた参加者による意見交流を行なったが、当社のリーダーの企画は非常に深く考えられているものだった。意見を受けて実行計画を作り上げていく時間もあったが、彼女はメモがたくさん書かれてボロボロになった第24期の経営指針書を捲りながら、当社の理念や方針に沿っているかを照らし合わせながら考えていた。ディスカッションの時間では、他社のプロジェクトに対して「プロジェクトの遂行の段階で、課題である社内コミュニケーションの促進を図る仕組みを組み込んだ方が良い」といった意見も述べ、自身の学びに繋げようという高い意欲も感じることができた。第一講や第二講で感じたような焦りや緊張はなく、伸び伸びと考え、自信を持って取り組んでいるようだった。

 

第4期の共育ち同友塾は、参加する社員が中心となり、他の社員を巻き込んでプロジェクトを立案、遂行していくため、社長としての作業はほとんど発生していない。だが、いつもと違う空間と時間を社員と共有することにより、社長としての課題に気づき、考えていくことが学びに繋がっており、社員の成長もさることながら、やはり同友会はあらゆる「場」において「社長の道場」として機能していることを改めて感じた。

 


 

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文・構成・撮影:

竹原 英男

TNAソリューションデザイン株式会社 代表取締役

宮崎北支部・理事・県増強本部長・組織強化連絡会リーダー

産学官民連携部会MANGO会長(兼担当理事)

広報委員会担当理事・青年部設立準備会担当理事

 

本資料は同友会の会員がゲストや非会員を訪問したり、入会や例会参加をお誘いする際に活用していただくために試験的に増強本部が発行しています。PDFファイルをダウンロードできますので、印刷する等としてご活用ください。